しんっと静まりかえった夜の厨房に、ガサゴソと不審な音が響く。石造りの頑丈な部屋でなければ、きっと外にもその音が漏れ聞こえて人々の肝を冷やしたことだろう。
そんな不審な音を立てるものの正体、それは一人の幼い少女だった。
「ふっふふー。 チョコ、チョコ、おいしいチョコ〜」
自作の歌を歌いながら、ルーナはボウルの中の溶けたチョコを、ほんの少し指に絡めてみた。
「うん、いい感じかも」
彼女はにこりと笑うと、手際よくボウルのチョコを絞り袋に入れた。適当に搾り出されたチョコは小さな手でくるくると器用に丸められていく。
リクル。地球でいうところのカカオは、ルーナの世界サンクトロイメでは主に薬として使用されていた植物だ。それが最初は飲料として普及した後、最近固形の菓子として隣国エアデルトから入ってきた。
リクル菓子と呼ばれるそれがつい先日のお茶の時間に出された時、ルーナは心の中で大きく叫んだ。
(チョコレート!!)
千幸の記憶に比べれば、食感もざらざらしていたりと微妙に違っているものの、それは紛れもなくチョコレートだった。
ルーナがチョコといって連想するのはバレンタインデーだ。そしてタイミングの良いことに、今は二月。
(そうだ! 皆にチョコを贈ろうっ)
板チョコのような、固められただけの簡単に作られたリクル菓子を見ながら、ルーナはふふっと悪戯っぽく笑ってみせる。
(トリュフとか作ったらびっくりするよね? うん、いいかも!)
思いついたら即実行。ルーナは数日後こっそりとエアデルトの商人から大量のリクル菓子を買い込んだ。
そしてXデー前日。使用人たちも寝静まった頃、ルーナはひとり厨房にいて甘いチョコレートの香りを漂わせていた。
『エラン・イール』
詠唱と共に、ピキンと大気が凍りつく。見る間に冷えて固まるチョコレートを眺めながら、ルーナはふふふっと楽しそうに笑った。
「魔法って便利だよねー。自分の魔力を調節すればいい感じの温度とかで冷却できるし、時間はかからないしっ」
魔法使いバンザイ! などと呟きながら固めたチョコにパウダーをまぶすと、そこには所謂トリュフチョコと呼ばれるものが完成していた。――大量に。
「できたー! あとはこれをラッピングしてっと」
出来上がった大量のチョコレートを満足そうに眺めると、〈転移〉の魔法で部屋へと運ぶ。
リヒトルーチェ邸では防犯といった観点から、転移魔法を封じる防護魔法陣があちこちに仕掛けられている。物の〈転移〉程度ならば可能だが、人の〈転移〉は定められた場所以外使えないようになっているのだ。
その為ルーナは厨房からチョコレートの痕跡を消すと、こそこそと歩いて自室へと向かったのだった。
そして次の日。
差し込む光で目を覚ましたルーナは、ベッドから抜け出して着替えを終えると、キャビネットの中に隠してあったバスケットを取り出した。中にはいくつかの小箱と、大きな入れ物に入ったたくさんのチョコがあった。
「まずは、父様と母様ね! よしっバレンタイン普及委員会発動!」
委員はひとりだけという会を勝手に発足させたルーナは、宣言すると慌しく部屋を出ていった。
「父様、母様。はいこれっ」
満面の笑みで小箱を差し出され、アイヴァンとミリエルは首を傾げながらそれを受け取った。
小さな箱には、可愛らしく赤いリボンまでかけられている。
「これは?」
「なにかしら、ルーナ」
不思議そうな両親にルーナは、にこにこと笑いながら開けるように促した。
「まぁ! リクル菓子?」
「それにしては、この形は……」
「あのね、ちょっと工夫してみたの」
「え? 工夫? それってルーナがこれを作ったということ?」
「自分でか? いつのまに……」
驚く両親にクスクスと笑いながら、「こっそりね」と舌をだすルーナ。
可愛らしく言われれば、彼女に甘い両親は苦笑するしかない。
「それでね、今日はお世話になってる人や、大事な人にチョコレートを贈る『バレンタイン』っていう日なの。だからまずは父様と母様でしょ?」
ねっ! とにっこり笑う娘に、アイヴァンとミリエルは顔を見合わせると、とろけそうな笑顔を娘に向けた。
「ありがとう、ルーナ」
「嬉しいわ、ルーナ」
「えへへ」
優しく抱きしめられ頭を撫でられると、ルーナははにかんだ笑みを浮かべる。
「ところで『チョコレート』って?」
「えーと、これのこと」
「ほお、リクル菓子をこのように加工したら『チョコレート』と言うのか?」
「そ、そうそう。えーと……何かの本に書いてあったんだよ」
「ルーナは物知りねぇ」
(特に名前はないみたいだし、いいよね。うん。いいってことにしておこう!)
一人頷きながら、ルーナは誤魔化すように口を開いた。
「次は兄様たちに配ってくるね」
「ああ、きっと喜ぶと思うよ」
「そうね」
ルーナが去ると、アイヴァンとミリエルは貰ったトリュフチョコを一粒口にする。
「おいしい……」
「美味いな……」
「ルーナったら、工夫なんて簡単にいうけど……」
「これはそんな域じゃないだろう」
驚きながら公爵夫妻は顔を見合わせたのだった。
日曜日の今日、幸いにも兄姉たちは全員屋敷にいた。
「ジーン兄様、アマリー姉様、ユアン兄様。はいっ」
ルーナに手渡された小箱に、兄姉たちも両親と同じように不思議そうな眼差しを向ける。
「これはなぁに、ルーナ」
「なんだろう?」
訝しがる三人にルーナはただにこにこと笑顔を返す。ジーンはそんなルーナに苦笑しつつリボンを解いて箱を開けた。
「お菓子?」
「これリクルのお菓子よね……でもこんなの初めてみたわ」
「うん。綺麗だね。どうしたのこれ? 買ってきたのかい?」
驚いた声をあげる三人に、ルーナの笑みが深くなる。彼女は少しだけ誇らしげに兄姉たちに告げた。
「あのね、チョコレートっていうの! わたしが作ったんだよ!!」
「えぇっ?」
「ほんとに?」
「すごいわ!」
「ねぇ、食べてみて?」
ルーナに促されるように、三人はそれぞれ一粒口にする。
「おいしい!」
「うん、美味いな」
「やわらかくてとろけるね」
三人からの賞賛の声に、ルーナは口元に両手を当て緩んだ口元を隠す。
「今日はね、大事な人やお世話になった人にこれを贈る日なの。バレンタインっていうんだよ。だから兄様たちにもね!」
ルーナの言葉に三人は内心首を捻りながらも、無邪気にも自分でそんな記念日を作ったのだろうと微笑ましく頷いた。
「そっか、バレンタインだね。ありがとうルーナ」
「ありがとうルーナ、すごく嬉しいわ」
「うん、ありがとう」
かわるがわる頭を撫でられ、ルーナは嬉しそうに目を細める。
「じゃあ、まだいっぱい贈る人がいるから行くね?」
「いっぱい?」
「うん、こっちはマーサとか家の皆に一つずつ食べてもらおうと思って」
ルーナはバスケットに入れられた大きな容器を指差して説明する。それを見てジーンは優しく笑って彼女の頭を撫でた。
「そっか、それはいいことだね」
「えっと……じゃあ行くね!」
褒められた照れ隠しに大きな声で宣言すると、ルーナはくるりと踵を返してその場から去っていった。
「カイン、おはよう!」
窓際のカウチで本を読んでいたカインは、ドアが開く音とともに聞こえてきたルーナの声に顔をあげた。
「おはようございます。ルーナ、どうしたんです?」
怪訝そうなカインに答えることなく近づいてきたルーナは、にこにこと笑いながら彼に両手を差し出した。その手のひらには小さな小箱がある。
「あのね、あのね、これあげる!」
「え?」
リボンで飾られた小箱を、カインは不思議そうに首を傾げて見た。
「なんですか、これ?」
「チョコレートだよ」
「ちょこれぇと?」
「そ。見てみて?」
促されるままに箱を開けると、そこには可愛らしく並ぶトリュフチョコ。
「これは、リクルですか?」
「うん。リクルで出来たお菓子で、チョコレートって言うの!」
もはやチョコレートという単語を、バレンタインと共にクレセニアに広める気満々のルーナだった。
「それわたしが作ったんだよ! ね、食べてみて?」
「作ったって、またこっそりと?」
キランっと光るカインの眼差しに、ルーナはハッとして誤魔化すように引き攣った笑みを浮かべる。
(や、ややややばいっ!)
「昨日はずっと一緒にいましたよね? ということは夜……夜中ということですか」
「うっ……」
「公爵家の令嬢たるものが、夜中に何をやってるんですか、ルーナ……」
「ごめんなさぁい!」
ひぇぇっと怯えるルーナに、カインはわざとらしくはぁっと大きなため息をつく。
「それにしても、なんでまた?」
「だって今日はチョコレートを贈らなきゃいけないんだもの」
「は?」
「今日はね、大事な人やお世話になってる人にチョコを贈る日なんだもん。バレンタインって言うんだよ」
「クレセニアにはそんな日があるんですか?」
(おおっ、なんかクレセニアの行事と思ってる? ……うん、黙っとこ)
「そ、そうなのっ」
「なるほど……わかりました。ですが自らやらなくても……」
「だって、これは私の気持ちだもん」
「気持ちですか?」
「そう。『いつもありがとう』っていう」
「そうですか……」
ルーナの言葉に思わず表情を緩めてしまったカイン。それに勢いづいてルーナは得意そうに説明した。
「あとね、好きな人にも贈るの。愛してますっていう告白だよ」
「へぇ……」
「ってことで、カイン食べてね!」
「……へ?」
ルーナの意味深に発せられた言葉に、カインは一拍置いてからハッと返す。
だがそんな彼を気にするでもなく、ルーナは可愛らしく手を振ってさっさとカインの部屋を出て行ってしまった。
「ってことで? あ、愛? いや、お世話……? ど、どういうことだ?」
後には珍しく動揺したカインが、チョコレートの箱を凝視しながらぶつぶつと呟いていた。
いつもの週末のように、表向きユアンを訪ねてリヒトルーチェ邸にやって来たきたフレイル。ユアンの部屋に通され二人を待っていると、ドアが開いて嬉しそうにルーナが駆け寄って来た。
「フレイ、いらっしゃい!」
「ああ……」
「今日もお願いしますっ」
「相変わらず無駄に元気だな……」
「フレイは相変わらず無表情だねぇ」
「うるさい……」
ムッとするフレイルを気にすることなく、ルーナは満面の笑みのまま彼に手を伸ばした。その両手に置かれていたのはリボンをかけた小さな箱。
「なんだ?」
「チョコレートだよ。どうぞ」
しらないの? といいたげに見つめてくるルーナに、負けず嫌いなフレイルはムッとしてそれを受け取った。
「……なんだ、リクルじゃないか」
早速箱を開いたフレイルは、拍子抜けしたようにつぶやく。ルーナはそれに口を尖らせて抗議した。
「リクルじゃなくて、チョコレートなんですー」
「だからリクルだろ?」
「チョ・コ・レー・ト、なの!」
「……チョコレート。はぁ……わかった」
勝った! とばかりにガッツポーズを決めながら、ルーナはコクコクとうなずいた。
「わたしが作ったんだよ。食べてみて?」
「ルーナが?」
自作の言葉にさすがのフレイルも驚きに目を見開く。自作ということは当然ながらこれを作ったのはルーナだということだ。普通の令嬢なら自分の家のシェフ作でも自作と言い張るかもしれないが、ルーナに限ってそれはない。……何しろルーナなのだから。
「トリュフチョコレートなんだよ」
ふふっと笑うと、ルーナは食べてとばかりにじーっとフレイルを見つめる。その視線に負けてフレイルは一粒チョコを口に放り込んだ。
「……美味い」
驚いたとばかりにつぶやかれた言葉に、ルーナははしゃいだ声を上げた。
「よかったー。フレイのことだから、受け取ってもくれないかと思ったし」
「…………」
そこでルーナの先ほどの態度が謀ったものだとフレイルも気づく。すぐに文句を言おうと口を開いたフレイルだったが、ふわりと微笑んだルーナに後の言葉を飲んだ。
「今日は大事な人や、お世話になってる人……あと大好きな人にチョコレートを贈る日なんだよ。バレンタインって言うの。だから受け取ってもらえてよかった」
本当に嬉しそうに呟くルーナから、フレイルはサッと顔を背ける。信じられないくらい脈打つ心臓に、フレイル自身戸惑ってしまう。
そんなフレイルの態度を心配そうに見守っていたルーナだが、表情は見えないものの彼の耳が真っ赤になっていることに気づいて、くすっと微笑む。
「笑うな!」
「笑ってないよ?」
「……くそっ! はじめるぞ!」
「はぁい」
しかめっ面のフレイルとは逆に、ルーナは満面の笑みを浮かべてうなずいた。
その日の午後、ルーナは父に無理を言って王宮へとやってきた。
そこには昨日通信の魔道具で約束をしたとおり、リュシオンが待ち構えていた。
「俺の部屋に行くか?」
「はいっ」
「公爵、ルーナをしばらく借りるぞ」
「私の方の用事が終わりましたら連絡をしますのでごゆっくり。ルーナ、殿下にご迷惑をかけてはいけないよ」
「はーい」
「よし。ルーナ行くぞ」
リュシオンに手を引かれ、ルーナは彼の後を一生懸命追いかける。何度か訪れている王宮だが彼女はいまだ道を覚えることができないでいた。
王子宮への〈転移扉〉を通ってリュシオンの部屋へと辿り着くと、王子宮の家令がにこやかにルーナを迎えてくれた。
お茶を飲みながらしばらく雑談に興じた後、リュシオンはルーナを見ながら訊いた。
「それで何かあったのか? 時間を空けて欲しいって」
その心配そうな口ぶりに、思わずルーナの顔が綻ぶ。
「ううん。そういうのじゃなくて……あのね、これなの!」
持って来たバッグから小さな箱を取り出したルーナに、リュシオンは怪訝な表情を向ける。
「なんだそれは?」
「ふふ。リューへの贈り物だよ」
「贈り物?」
不思議そうに首を傾げながらも、リュシオンは箱を受け取ってリボンを解いた。
「菓子?」
「チョコレートっていうの! 今日は大事な人や、お世話になった人。あと好きな人へチョコレートを贈る日で、バレンタインって言うの!」
「は? なんだそれ?」
どうでも良さそうなリュシオンの言葉に、ルーナはぷっと頬を膨らませる。
「とにかく、そういう日なの!」
(いや、良くわからんだろ……)
膨れたままのルーナに呆れた視線を投げるが、その可愛らしく拗ねた様子を見ると、リュシオンはフッと表情を緩めた。
膨れたままの彼女の頬を、リュシオンは我慢できずツンッと指でつつきながら適当に相槌を打った。
「わかった、わかった。で、これってリクルだろ?」
「リクルだけど、チョコレートなの!」
(……無茶苦茶だな、こいつ……)
リュシオンは呆れつつも面白くなって笑い声をあげた。
「で、好きな人とかだって? ルーナ俺のこと好きだったんだな」
リュシオンはニヤリと笑って問う。もちろんからかうための言葉だ。だがルーナは彼の言葉にコクンとうなずいてあっさり肯定してみせた。
「うん。リューのこと好きだよ」
「……は?」
あまりにもあっけらかんと答えられ、意図せずリュシオンの顔に朱が上る。しかしルーナは気にすることもなくさらに言葉を続けた。
「好きだし大事だよ。だから受け取ってね!」
「あ……ああ」
頭が真っ白になったリュシオンだったが、都合よく公爵の用が済んだと告げにきた家令によって我に返る。
「じゃあ、リュー行こう?」
「ああ……」
にっこり笑ってリュシオンの腕を引くルーナに、リュシオンは躊躇いながらうなずいた。
「国王陛下にもチョコ渡さなきゃだしー」
「……父上に?」
「うん、お世話になってるし。リューとは違う意味だけどね?」
「っ……」
またしてもルーナの何気ない言葉に思考が止まる。振り回される自分を自覚し、リュシオンは先を行くルーナの小さな背中を眺めながら、大きなため息を零した。
(これは七歳児! 子供だ、俺は断じて動揺なんかしていない!)
数秒前の動揺した自分を振り払うように、心の中で唱えるリュシオンだった。
「おおっ、これは凄いな!」
「ありがとうございます。チョコレートって言うんですよ」
「ほほぉ、チョコレートか。作り方を聞いてもいいか?」
「もちろんです」
にこやかに言葉を交わす国王とルーナに、それぞれの身内は複雑そうな視線を投げかける。
「よし、料理長に覚えさせよう」
「ええっ?」
「それくらい素晴らしいぞ、これは。よしチョコレートだな。名前もまたいいではないか。なぁ、リュシオン」
「そうですね……」
国王は息子に話題を振ったものの、返事の途中で彼に興味をなくし、さっさとルーナに向き直っている。
「ああっ、それからなんだったか? バレンタイン?」
「そうなんです。大事な人とかお世話になった人にチョコレートを贈るんですよ。
あと大好きな人に愛を込めてっとか。チョコを贈って告白するんです」
「ルーナは物知りだな。そんな逸話があるのは初めて聞いたが面白いな」
「そ、そうですか? 何かの本で見たんですよ。素敵なことだから真似してみたんです」
「そうかそうか。それにしても俺にまで贈ってくれるとは」
感激したように呟くと、国王ははにかむルーナをぎゅっと抱きしめた。
その途端、アイヴァンとリュシオンからなにやら黒いものが国王へと流れる。
「気安く触るな! この変態王が!」
「変態を父王とは呼びたくない。今すぐ退位させようか? ……力ずくで」
「と、父様っ……リュシオン殿下!?」
二人の言葉に驚くルーナの横で、国王は豪快に笑っていた。そして不意に真面目な表情を作ると、三人へと宣言した。
「よし、バレンタインというものをクレセニアの国家行事にするぞ!」
「は?」
「なに言って……」
「チョコレートにバレンタイン。うんいいじゃないか」
「確かにそういった催しは街の活気につながるな」
「そうだろう? クレセニアの商人たちも喜ぶんじゃないか?」
すっかりバレンタインという催しからはじき出される国益へと、目線が変わっている国王と公爵だった。
(なんかこの手の商戦は日本でも大成功してたし、これもきっと根付く気がする……
バレンタイン普及委員会としては大成功? うん、父様と陛下を脳内会員にしておこうっ)
ルーナの予想通りチョコレートとバレンタインデーは、国王の後押しもあり数年もしないうちにすっかりクレセニアに根付いたのだった。
そして“義理チョコ”の概念のないサンクトロイメ。
その日、ルーナから貰ったチョコレートを眺めつつ、その意図を色々と誤解している三人の少年たちがいたのだった。
恐るべきは天然小悪魔なのでした。
- end -
バレンタインSSとして書いたものを加筆修正しました。2011/02/10改訂